雑事~ざつごと~

てきとうにたらたら文章書いてる奴の垂れ流しやら雑記やら。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

4.5あとがき

 今回は非常に難産でした。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの設定がごにゃごにゃしたり、ようやくMarble phantasm(Fate二次創作ではなく、TYPE-MOON二次創作)として意味のある事柄が出てきました。それも今回で終わりなわけですが。
 予定だとあと6回で終わりなのですが、今年中に仕上がれるのだろうか……。
 Marble phantasm自体、Fateを主体にした作品ではなく、月姫、空の境界を主体にした作品の構想もあるのですが、表に出るのはFateだけだと思います。なにせ、続けれるほど体力もなくなってきていますので。
 それではそろそろあとがきも長々とは鬱陶しいので、この辺で。
スポンサーサイト
  1. 2006/08/15(火) 22:06:08|
  2. 雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

SEEN-4.5 「White labit」

 ぷつんと空想の触角が途切れ、暗い闇がイリヤの視覚を埋め尽くす。そこで初めて自分がマーブル・ファンタズムに居たことを思い出し、彼女はヴァーチャル・ギアを外しながらため息を吐いた。そのままキング・サイズのベッドに倒れこんで、豪奢な飾りのついた天井を見上げる。
「まあ、仕方ないわよね」
 彼女の横に佇むヴァーチャル・ギアは、普通のものとは違う。通常販売されている物と比べて五割ほど大きく、洗練よりも無骨に近い。それこそ、彼女が従えていたバーサーカーのように。
 彼女の部屋にTVは無い。ヴァーチャル・ギアを除いた他は、本、ぬいぐるみ、スタンド・ライト、ベッドぐらいだろうか。身に付ける衣服は専用の部屋に仕舞われている。そのせいだろうか、華美に彩られていると言うのに寂しさが漂うのは。
「いつもこうなのよ、一番大事なところで取り逃しちゃう。これはもう、遺伝なのかしら」
 例えば母親、とイリヤは口にしようとして止めた。そしてベッドから緩慢に体を起こし、体重をかけてバネを軋ませる。
 二度、ドアから軽い音が響き、叩き方からそれが誰であるかを判断してイリヤはそれに応えた。
「なあに、セラ?」
「食事の準備が整いましたので、お呼びに参りました」
 頷こうとしたが、イリヤはやや思考を巡らせて彼女の言葉を断った。
「いいえ、食事は要らない。それよりも車を出して。……今からエミヤの家にいくわ」
 セラはやや不満げに思いながらも、表面上は従順に頭を下げ、彼女の言葉に頷いた。扉を閉めるとすぐさまきびを返し、食堂に用意された一人分の食事を片付け始め、リーゼリットに言葉をかけて車の用意をさせる。
 広い城内を大股の早足で歩きながら、彼女は迷路じみた城の中を突き進む。そして車庫にある黒い車に鍵を差し込んでエンジンをかけると、エアコンを暖房にセットしてスウィッチを押し込んだ。これで彼女の仕事は終わりだ。車の運転自体はセラがすることになっている。
 彼女は運転席から外れて助手席に乗り込むと、身動ぎもせずに二人を待っていた。

 切嗣は家の居間で、座布団に座りながらTVをぼんやりと眺めていた。旅館のように本館と別館がある衛宮邸は一人でいるにはあまりにも広すぎる。それこそ、寒いほどの寂しさはTVを流しても紛れそうもない。
 平日の昼間では大河も学校で教鞭を取っているし、桜もノートを埋めている最中だろう。士郎は約束通り病院に手配されていた。
 テーブルに置いた湯飲みを傾けてからもう無かったことに気づき、松葉杖を脇で挟み込んで湯飲みを手に取ると松葉杖を突きながら台所へ向かった。やかんに水を入れてコンロにかける。と同時にインターフォンが鳴った。コンロの火を止めて切嗣は玄関に向かった。
「はい。どちら様かな?」
「ずいぶんと久しぶりで娘の顔も忘れちゃったかしら?」
 二人の大人に挟まれて、白い少女が恭しくお辞儀をした。それに釣られるように、リーゼリットとセラも軽く会釈をする。
 他人行儀な挨拶を終えて元気の良い笑顔に一変したイリヤは、切嗣の体を支えるようにゆっくりと抱きついた。
「……久しぶりだね、イリヤ。ちょっと背が伸びたかな? セラとリズは変わりないね」
 頭を撫でながら、切嗣は抱きついてきた小さな体を抱きとめた。器用に脇に挟んだ松葉杖でバランスを取り、両手を使ってイリヤを愛している。
「くすぐったい」
 そうは言いながらも嫌じゃ無さそうに抱きついて、切嗣と十分抱きしめあい、彼女はゆっくりと離れて一つ息を吐いた。すると無邪気な少女のようだった彼女の表情は一変し、苦味の判る大人のような顔をした。
「ごめんね、キリツグ」
 首を左右に振って、無精髭を撫でながら苦笑した。
「いや、僕が無理言って頼んだことだからね。ダメでもしょうがないよ」
 玄関先で対応するのも面白く無いと思い、切嗣は三人を今へ招き入れた。やかんに水を足してコンロの火を入れると、セラに窘められるように説得され、居間に座ってイリヤの対応をする。
「キリツグ、ちょっと寝不足みたいね」
 彼女は見上げて、記憶にあるよりも隈と無精髭が濃いことに気づいた。
「うん、ちょっとぐっすりはしてないかな」
 苦笑して頭を撫でた。お茶を運んできたセラに礼を言い、まだ熱い内に啜る。カテキンの多く出る温度で抽出されたお茶は、渋かっただろうが切嗣は介さずにのどを鳴らした。
「ごめんね、イリヤ。こうして会うこともたまにしか出来ない」
「……うん。けど、母様にはきちんと連絡しなきゃダメよ」
「うん。ちょっと忙しくて忘れてたけどね、手紙はきちんと書いてるよ」
 切嗣はメールや電話という手段よりも手元に残る手紙という形式が好きらしく、わざわざ蝋で栓までしている。その手紙を届けられる当の本人は直接声の聞ける電話の方が良いらしいのだが。
 お茶を飲んでから少しして切嗣はイリヤの頭を撫でた。気持ちよさそうに目を細める彼女を見て、胸にトゲが突き刺さる。それををお茶と一緒に飲み干して、ゆっくりと彼女の頭を撫で続ける。
 それは当然の痛みだ。果たしていない責務。果たせない責務。どちらにしろ、それがトゲの原因であることに変わりはない。
 この状態を幸せだと思ってしまって、それに違和感を抱かない自分に切嗣は愕然とした。消耗しているのだろう。士郎(こども)が危険なのに幸せだなんてありえない。イリヤと離れ離れだったのに、悔いがないなんてありえない。その考えは銃弾の衝撃のようで、心を冷やすには十分だった。
 肺の底から体が冷えていく感覚に身震いし、切嗣はお茶を飲み干していく。空になった湯飲みを傾けて、ようやく無いことに気づいた切嗣はセラにもう一杯を頼んでから、低くなった体温を温めるようにイリヤを少し強く抱きしめた。
「うん?」
 急に強くなった抱きしめに違和感と嬉しさを同時に思いながら、イリヤは胸にもたれかかる。
「なんでもない。ちょっと、寒いだけだよ」
 お代わりのお茶は、熱過ぎるほどだった。

 用意されていた車椅子で押され、切嗣は久しぶりの商店街を眺めていた。喧騒と言うほどうるさくはないが、それでも活気のある場所だと彼は思う。そんなにごった返しているわけではないが、どこかしら人間らしいと言うのだろうか。そんな雰囲気がマウント深山商店街にはあった。
 切嗣の車椅子を押しているのは、イリヤだった。その華奢な体では押すのも一苦労なのか、真剣な顔をしながら腕に力を込めている。その後ろを静々と二人のメイドが歩いていた。本来ならば車椅子を押すのは彼女たちの役目だろう。しかしイリヤ自身が希望したのか、二人はただ車椅子の進む後ろをついていくだけだった。
 妙に奇怪な光景だった。切嗣とイリヤだけならば、まだ微笑ましい光景だったろう。しかしメイドが付属することによって、完全におかしな形へ変化を遂げていた。周りの人間は興味を持つが、しかし露骨に目を向けられぬままその好奇心を冷ましていくほかない。
 イリヤは冬だというのに額に汗を滲ませながら、商店街を少し外れて公園の近くまで来たところでとうとう根を上げ、その公園で休むことになった。車椅子からベンチに移った切嗣は、その横にイリヤを座らせて今にも泣き出しそうな空を見上げている。気温が低いから、もしかしたら降るのは雨ではなく雪かもしれない。湯気でも上がりそうなほど体の温まった彼女は、体を休めるようにベンチへ預けている。
 まるで仲の良い親子のようだった。いや、仲の良い親子なのだろう。彼らが暮らしてきた日数と密度を除けば。だからそれはあまりにも繊細に作られた砂糖菓子のようなもの。触れてしまえば崩れていく幻みたいに、手を触れずに眺めていることしか出来ないような。
「ねえキリツグ」
 天蓋から腕に抱きついたイリヤに目をやる。彼女は何かを決意したような強い瞳と、それを退けられる怯えを見せた表情でその言葉を続けた。
「わたしはね、幸せになりたいの。でもそれはキリツグが幸せじゃないといけないのよ。キリツグが幸せになるためには、シロウが幸せじゃないとダメでしょう。だからシロウにも幸せになって欲しいの。けれど、シロウが幸せになるのはすごく難しいのよ。だって、シロウはあの中でしか夢を叶えられないんだから」
 いつだったか、切嗣が士郎に語った話だ。子供のころ夢見たことを本気で叶えようとして挫折した人間の無様な夢物語だった。
 誰もを救える『正義の味方』になりたい。
 そんな願いが幼い少年に焼きついた。
『だったら、俺が爺さんの夢を形にしてやるから』
 いつか見たその夢を幼い手に抱きしめて、今でも少年はひた走っている。空想でさえありえない出来事を、空想の中でだけでも叶えられるように。
「だからキリツグがシロウを幸せにしなくちゃいけないのよ。それが出来るのはキリツグだけだから」
 噛み締めるように、慈しむように、少女に注いでいた瞳を閉じてその言葉を深く飲み込む。しばらく経ってから切嗣は頷いて、イリヤの頭を撫でた。
「判ったよ。僕はイリヤも士郎もお母さんもセラもリズも全員、幸せにしたいからね」
「うん。だったらわたしとデートしましょう。今わたしは、キリツグとデートできれば幸せよ」
 撫でていた髪を整えて、その小さな手を取って切嗣は微笑み、その甲に唇を寄せた。
「喜んで。お姫様」

 閉ざされた明るみがカーテンを通してようやく室内にたどり着き、白い部屋をなんとか目が利くようにしている。厚い濃灰に蓋をされた空はあまりにも重苦しく、それ自体が圧力を持っているかのようだった。
 室内に響くのは一定の間隔で鳴る合成された電子音だけだった。約一秒に一度鳴らされるそれは、模造された心音である。
 その心音の主は、白いベッドに横たわっていた。頬は痩せこけ、潤いを失った髪は光を跳ね返さない。目の周りも何処かしら落ち込み、明らかに正常ではないことを示している。腕から繋がったチューブは液体を淡々と落とし、足りない栄養を補充している。それでも足りないのは、その体を見る限りはっきりとしていた。腕はやせ衰えていて、角張った骨があらわになっている。その上掛けと服に隠れて判らないが、恐らく肋骨も浮き出ているのだろう。
 靴底が響いて外を揺らした。見回りに来た看護婦は残り少なくなった栄養剤を運んできたのだろう。正常――と言っては可笑しいが、ごく普通のありふれた光景だった。その病室の主が、頭に奇怪なヘッド・ギアを嵌めている以外は。
 その病室の入り口には無味乾燥なネーム・プレートが一つかけてあった。彼は二日前にマーブル・ファンタズムにログ・インし、それからずっとログ・インし続けている。いや、正確にはさせられている、だろう。なにせ彼のシステムには、そこからログ・アウトするためのものが消えてしまっているのだから。
 同じような境遇に衛宮士郎という少年もいた。彼はより深刻と言えただろう。そのマーブル・ファンタズムの中でさえ、トラブルに見舞われているのだから。そしてその自体は、現実にも侵蝕しようとしていた。
 同じペースで鳴っていた電子音が、突如乱れだしたのだ。彼の栄養剤を取り替えていた看護婦は慌ててナース・コールのボタンを押し、異常をセンターに伝える。不定期な脈拍の上昇、下降はあまりにも不自然すぎて、それが徒事ではないことを知らしめていた。

 徐々に空が黒くなり始め、そしてまた夜が始まる。
 病室にあるTVモニターがニュースを流していた。あまり大きくない音量は、それでもたしかに耳に届く。
『マーブル・ファンタズムの創始者でありそのプログラムの主開発者、アルクェイド・ブリュンスタッド氏が本日未明、会社の社長室にて倒れたそうで――』
 ニュースの途中でカードが切れて、TVモニターは画面を落とした。
  1. 2006/08/15(火) 21:58:04|
  2. marble phantasm
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

生存報告

 生きては居ます。しかし、完全に書けません。なにかおかしいぐらい書けません。いや、書いていないのかなんなのか、まったくアイディアが思い浮かばない状態です。
 もはや諦めるべきだろうかと悩むぐらいなのですが、書き直しなどを試してみようかとも思っています。八月中にはどうにかしたいのですが、何日にでる、とはいえません。少なくとも、15日までには仕上げたいと思っているのですが……。
  1. 2006/08/08(火) 21:08:06|
  2. 雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。